過去のスーパー戦隊ヒーローに変身したり、当時の役者がゲスト出演したりと、何かと話題の絶えない「海賊戦隊ゴーカイジャー」
そのゴーカイジャーに、とんでもないゲストが出演する!
その名は…ユーーキガーーイ!(関智一風に)
そう、「鳥人戦隊ジェットマン」ブラックコンドル結城凱こと若松俊秀さんがゴーカイジャーにゲスト出演するというのだ!
これが何故すごい事なのか?
実は若松さんは以前からゴーカイジャーには否定的だったのだ。スーパー戦隊シリーズは一作一作にちゃんとドラマがあり、物語はちゃんと完結している。その物語を滅茶苦茶にしているゴーカイジャーはどうなの?というのが若松さんの意見なのだ。
特に若松さんが演じた結城凱は、最終回に死んでしまっている。その事がまるで無かったかの様に普通にレジェンド大戦で戦っているブラックコンドルに御立腹だったのだ。
そんな訳で、例え他のメンバーが出演しても、若松さんだけは出ないんだろうなぁと思っていた。
そんな若松さんを強引に説得し、出演に導いたのが、かつてジェットマンの脚本を書いていた、あの井上敏樹氏!
ゴーカイジャーの結城凱登場回の脚本を、井上氏が書くというのだ!
一体、どんな形で凱を出すのだろう?
「死んだと思っていたが、そんな事はなかったぜ!」「パラレルワールドの凱登場!」「実は竜と香の息子、天堂凱!」???
まぁ、井上脚本であれば、そのどれでもない、斜め上をいく話の可能性が大でしょうけどね…(^_^;
ジェットマンは特に思い入れの強い作品。
ゴーカイジャーでどのように描かれるのか、楽しみにしています♪
さて、ジェットマンへの熱い思いを書いていたら、アホみたいに長い話になってしまったので、ここからは隠し文章にしておきます。
はぁ…今でも好きな作品なんだなぁ…
まぁもしお暇なら、気軽に読んでみて下さいな(^_^;
[1回]
ジェットマンは、かつて一時特撮ヒーロー物から離れていたオイラを再びドップリとハマらせた作品。
当時の特撮ヒーローは戦隊に限らず、マンネリ感が否めなかった。
レスキューシリーズ3部作(ウィンスペクター・ソルブレイン・エクシードラフト)が最も斬新だった時代。
子供に見せる物だから単純明快でわかりやすい、けどそれももうネタ切れ…そんな状態だった。
戦隊シリーズにおいては、ターボレンジャー、ファイブマンと、二作続けて学校が描かれていた。(ターボレンジャーは学生、ファイブマンは教師)
しかし蓋を開けてみると学校が描かれたのは最初だけ、あとは結局、普通のいつも通りのお約束展開。
さすがに子供と言える年齢ではなかったオイラは、アニメと違いこれ以上話が膨らんでいく事はないのかなぁ…と、特撮ヒーロー物に興味を無くしつつあった。
(この当時、放送されていたアニメは「絶対無敵ライジンオー」「新世紀GPSサイバーフォーミュラー」「シティーハンター」等)
そこに突然始まったのが、「戦うトレンディドラマ」鳥人戦隊ジェットマンだった!
ジェットマンは第一話から新機軸のオンパレード!
レッドは初登場からいきなり彼女とラブラブぶりを見せつけ(笑)さて、お約束の選ばれた5人の戦士によるジェットマン誕生か?と思った瞬間、基地が敵に襲われ、竜と彼女と長官以外ジェットマンメンバーは全滅!(竜の彼女リエも逃走中、宇宙空間へ放り出されてしまう)
そして竜以外のジェットマンの力は、何の特殊能力も無い一般人へと暴走してしまう。
この時点ですでに今までの「君は今日から◯◯◯だ!」「了解!」という、主人公が何の疑いもなくヒーローになるというパターンが覆されている。
そして、残された竜と長官は、最後の希望としてジェットマンの力(バードニックウェーブ)を受けた一般人を集め、新生ジェットマンを作ろうとする。
しかし、協力的だったのは、刺激の無い生活に飽き飽きしていた大富豪のお嬢様、鹿鳴館香嬢のみ!(ただし、ジェットマンをジェントルマンと勘違いしていた)
農家の息子で、太っちょで眼鏡、争い事が大嫌いな大石雷太は即答で「NO!」。しかし、敵怪人に自分の畑を荒らされ、怒った雷太はイエローオウルに変身、めちゃくちゃな戦い方で辛うじて勝利を得た…これが第一話である。
第一話で5人が揃わない、必殺技もロボットも使わない。こんなスーパー戦隊は始めてだった!
そして、この時点で既に恋愛要素が始まっていた。
自分の知らない世界にグイグイ引っ張ってくれる竜を香は憧れの眼差しで見つめ、物腰が柔らかく優しい、理想の女性像の香に雷太は憧れるのだ。
ただ、この時点ではまだ恋愛とまでは行ってなかった。
最年少でJKの早坂アコは、お金でジェットマンになった(笑)
やる気とか使命とか関係ない、バードニックウェーブを浴びた以上、どんな手を使ってでもジェットマンになってもらうしかない…複雑な心境の竜を尻目に、香は大金が書かれた小切手をポンと渡す。とんでもない勧誘方法だ(笑)
そして、最後のメンバー、一匹狼の結城凱がこれまた一筋縄ではいかない。
ここから物語は大きく動き出す。
竜のクソ真面目さが気に入らない凱は当然、ジェットマンの誘いを断る。それだけじゃなく「人類なんて滅べばいい」発言!抑えに抑えていた竜だったが、ついに堪忍袋の緒が切れた!取っ組み合いの大喧嘩!そして「勝手にしろ!もう知らん!」
おいおい、ジェットマンになってもらわなきゃ人類が滅亡するんじゃないのか(爆笑)
そんな凱にも香は優しく接する。
「ああ見えても、竜はとても優しくて正義感の強い人なの」「あんた、あの男に惚れてるのか?」「え?ちょ、ま!」「図星か、ちっ、面白くねぇ。わかった、あんたの為にジェットマンになってやる。ただし、竜の言いなりにはならねぇ!」(確かこんな感じの展開?)
何なんだ、この戦隊は!
当時オイラが受けたカルチャーショックを理解していただけるだろうか?
いくらなんでもぶっ飛びすぎていた。
段階を踏んで変化していくならいい、つい先々週までワンパターンの戦隊ヒーローが、ここまで変貌したのである!
裏番組のらんま1/2熱闘編が霞んでしまう程のインパクトだった。
それから、ジェットマンはトレンディドラマ真っ青な怒涛の展開になっていく。
ヒーローサイドの三角関係、四角関係のみならず、死んだと思っていた恋人・リエが、記憶を失い敵の幹部・マリアとして現れ、敵側も含め五角、六角関係に発展していく!
恋愛ドラマだけじゃなく、敵側の主権争奪戦もすごい!中盤に現れた次元戦団バイラムの女皇帝ジューザ。それまではいわゆるボス的存在のいなかったバイラムの真の支配者登場!…と思ったら、僅か2話で殺されてしまう。よりによって、自分の部下ラディゲに!
ラディゲは自分が支配者になる事を望み、マリアを我が物にしようと企む!リエとしての記憶を失っているマリアは、「リエ!思い出してくれ!」と迫る竜を陥れる為、記憶が戻ったと偽って竜に近づき、竜殺害を目論む!辛うじて仲間に助けられるも、リエに裏切られたショックで精神崩壊を起こす竜!無気力となり、リエの幻影を求めジェットマンとして戦う事を拒絶する…
まさかの鬱レッド!「レッドはしっかり者のリーダー」神話崩壊の瞬間である。
しかし、恋のライバルである凱に励まされ、香の懸命な介護で再びレッドホークとなって戦う!
ジェットマンのすごい所は、これだけ濃いドラマを展開しながら、ちゃんとヒーロー物としてのカタルシスを見せてくれる事だ。
変身、メカ戦、ロボ戦、この辺も妥協なく見せてくれた。元々ガッチャマンをモチーフにしてる為、5体のメカがロボになる以外に、まるでゴッドフェニックス(と言うかガッチャスパルタン)の様な大型戦闘機に合体し、科学忍法火の鳥の様に敵に突っ込む!
そして、ウルトラシリーズの様なオープンセットによるミニチュア撮影など、特撮面でも凝っていた!
しかし、敵とのバトルが終わっても恋愛ドラマは終わらない。
「一体どうなる、この関係!」というところで次回に続く…
これだけ毎回、続きが気になる終わり方をする戦隊ヒーローものは始めてだった!ある意味、今の平成ライダーのノリを先取りしていたのだ。
ジェットマン放送時、このあまりにセンセーショナルな展開に親御さんから苦情が殺到したらしく、翌年の「恐竜戦隊ジュウレンジャー」から再び勧善懲悪のわかりやすい番組になった。
しかし、ジェットマンの与えた影響は大きく、後のスーパー戦隊は大きく変貌していった。
ジュウレンジャーでは、始めてヒーローの乗るメカが「生命体」として描かれ、ダイレンジャーでは初のリーダー不在(5人が同格)戦隊となり、カクレンジャーでは始めて女性リーダーが誕生し、…と、毎年毎年趣向をこらした、現在に続くバラエティ色豊かな作品へと昇華していった。
そのきっかけを築いたのは、間違いなくジェットマンなのである。
スーパー戦隊のみならず、平成ライダーの礎となったのもそう。
もっと言えば、ウルトラマンティガより5年も前の作品、ダイゴとレナの恋愛ドラマも、ジェットマンという先駆者があったから出来たのかも知れない。
特撮ヒーローものに新たな風を吹き入れたジェットマン、最近では「Sma STATION」でも取り上げられ、香取慎吾もしきりに「ジェットマン見てみてぇ〜」と言っていた(笑)
皆さんも良かったらぜひ一度見て下さい♪
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死んだヒーロー登場 - えいじ
まさか幽霊や魂っていうことはないですよね
病院の病室に植物人間として20年間入院している凱の魂がゴーカイジャーの前に現れてジェットマンの大いなる力を授けるとか
そんな展開しか思い付きませんね
とにかくどんな形で登場するのか?本当に気になります
Re:死んだヒーロー登場 - 管理者からの返答
えいじ様:
またまたコメントありがとう!
凱の生死については、最終回後に発売された総集編ビデオで竜と香が自分の子供に「凱」と名付けているので、少なくとも竜と香には「死んだ」という認識があったんでしょうね。
今の若松さんが出演するのであれば、歳をとっているから幽霊という設定ではないかも知れません。
どのみち、お葬式をしたとか具体的なシーンはないので、どうとでもなりそうですが、こだわりの強い若松さんの事、脚本にも口出しして井上敏樹氏と煮詰めていきそうですね。
(ジェットマン本編でも、変身したとたん「レッド!」「ブラック!」と呼び合うのはおかしい!と口出しして、史上初の本名で呼び合う戦隊が誕生した)
ファンが納得する脚本になってほしいものです。